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関西圏の地盤

関西の地盤ってどんなの?

①関西圏の地盤の成り立ち

関西各地の地盤の地形や地質,地盤構造の概要について以下のページで解説します。

②関西の地形のなりたち


関西の地形図(国土地理院発行の数値地図250mメッシュ(標高)より作成)

関西の北部には中国山地から続くなだらかな丹波高地が、南部にはけわしい紀伊山地が広がっています。

この二つの高地・山地の間にも六甲山地や生駒山地などの山地がならび、これらの山地の間には、大阪平野・京都盆地などのような低地や大阪湾、日本で一番大きな湖である「琵琶湖」が分布しています。

山地と低地の間には、千里丘陵のような丘陵や台地が広がっているところもあります。

海岸付近では、埋立地のような人工的につくられたところもあります。関西国際空港もその一つです。淀川などの川は、人が住みやすくなるように、昔から流れる場所を変えているところもあります。

あれれ、それではどうやって、関西の山地や丘陵・台地、平野・盆地などの地形のちがいができたの??

③関西の活断層


*活断層線は、中田・今泉編(2002)「活断層詳細デジタルマップ」を使用。
断層名は、地震調査研究推進本部の断層名を記載。

関西の活断層分布図

何百万年も前の大昔には、関西は長く平らな状態の時期がありました。その後100万年前くらいに、プレート運動により東西両側から強く押される状況になって、活断層ができました(日本列島のなりたち 参照)。

上の図から、山地と平野・盆地などの低地の境に、活断層が分布していることがよくわかると思います。 活断層が動くことにより、持ち上げられた方が山地となり、沈み込んだ方が平野などの低地となりました。

例えば、有馬-高槻断層帯の活動により、北摂山地が持ち上げられてでき、沈んだ方は大阪平野となりました。

関西の山地や平野のでき方はわかったよ。それでは、山地や平野などは、どんな石や土でできているの?

④関西の地質


関西の地質図
(産業技術総合研究所のシームレス地質図を参考に作成)

関西の山地は、基盤岩というかたい岩石でできています。これには、恐竜が絶滅した白亜紀より前の時代に、海の底にたまった泥や砂などが固まってできた岩石や、地下深くにあるマグマの活動によってできた花崗岩や変成岩などがあります。基盤岩は、低地の地下深くにも分布しています。

基盤岩の上には、古第三紀や新第三紀中新世という時代に、主に海や湖にたまった神戸層群第一瀬戸内累層群などがのっています。

これらを、新第三紀鮮新世~第四紀という時代の海や湖・川のはたらきでできた大阪層群古琵琶湖層群段丘堆積物がおおっています。これらは、関西の丘陵や台地に見られます。

約1万年前の縄文時代より後には、現在の川や海のはたらきでできた沖積層というゆるい礫・砂・泥が形成され、平野や盆地などの低地にたまっています。

【関西の地質の歴史】

それでは、高い所にある山地に基盤岩が、丘陵に大阪層群が、平野などの低地に沖積層があるのは、どうして?

基盤岩:丹波帯、四万十帯、三波川変成岩、領家花崗岩、山陽花崗岩など。
関西の地質断面図

関西の山地と平野などの低地の境には、活断層が通っているところが多いです(②関西の活断層 参照)。

上の図をごらんください。平野の地下深くにも基盤岩が埋まっているのがわかると思います。

つまり、もともとは同じ高さにあった基盤岩が、くり返して動く活断層を境に持ち上げられた方は山地を形成し、沈み込んだ方は平野など低地の地下深くに埋没しました。そして、沈み込んだ方には、基盤岩の上に、より新しい地層が重なっていき、丘陵には大阪層群が、平野などの低地には最も新しい沖積層という地層が見られるようになりました。